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否定的な言葉への問いかけには効果があります

とある情報番組で以下のことが放映されていました。
それは、『あなたの長所と短所を教えてください』と街頭インタビューで通りすがりの人たちにインタビューを取る内容でした。
そして、対象は、日本人とアメリカ人でした。

日本人に『あなたの長所を教えてください』と聞いてみると、『え? 長所ですか?』という反応がする人が多いこと、多いこと。
そして、『う~~ん・・・』と考えて、絞り出すように1つか2つ答える人が多かったです。
次に『あなたの短所を教えてください』と聞いてみると、次から次へと自分の短所を答えていました。

では、アメリカ人はどうでしょうか?

アメリカ人は、日本人と真逆の結果でした。
アメリカ人は、長所は次から次へと答えるのに対して、短所を聞かれると、すぐには答えられなかったのです。

この違いはなんだと思いますか?

日本人の傾向性として、否定用語を多く使います。
例えば、
子供:『運動会に行ってくるね』
母親:『怪我しないようにね』

母親が子供にクッキーを渡すときも『こぼさないように食べてね』とか『散らかさないように食べようね』とか。
高校野球の選手などは『明日の試合は、負けないように頑張ります』とか、新入社員は上司に対して『ミスしないよう頑張ります』とか。

ミスしないように・・・という言葉を分解すると、『ミスする』ことを『しない』となるので、ミスすることが前提になります。
否定用語は、否定する対象の言葉を『する』前提になるのです。
『緊張するなよ』と言われたら、『緊張する』ことを『しない』なので、人間の脳は、緊張することを意識してしまうわけです。

日本の文化なのでしょうか・・・

私たちは小さい頃から否定用語で育てられ、しつけされています。
ですから、無意識の内に否定的な表現を使ってしまうのだと私は思っています。

以前のこんなことがありました。
ある会議で私が司会進行をしていました。
そのときの会話が
私 :『これから、この会議ですが、どのような会議にしていきたいですか?』
上司:『そりゃ、ムダの無い会議だな』
私 :『○○さん(上司)、ムダの無い会議ですか。それを肯定的に言い換えると、どんな表現になりますか?』
上司:『なに?? 肯定的な表現だと?? う~~~ん・・・・』
と、上司はしばらく考えてから、何かを思いついたようで、しかも笑顔で

上司:『効率的な会議か!!』と。

どうやら肯定的な表現に言い換えたときは、笑顔になるようです。
そのときの声も『ムダの無い会議』と言っているときよりも大きかったです。
つまり、肯定的な表現に言い換えたときは、エネルギーも上がり、場の空気も明るくなるようです。

アスリートなどは、そのあたりは違います。
フィギアスケートの羽生くんなどは、『プレッシャーに負けないように滑ります』とは言わずに『プレッシャーを楽しみながら滑ります』と言ったりします。

コーチングにおいては、(私は日常的にですが)クライアントが否定的な表現を使っていた場合は、
必ず『それを肯定的に言い換えるとどうなりますか?』と尋ねることにしています。

そうすることによって、思考の転換がはかれ、エネルギーが湧いてきます。

あなたも肯定的な表現を意識してみてはいかがでしょうか?
そして、もし否定的な表現が出てしまったときは、肯定的な表現に言い換えてみてください。
最初は、なかなかできないかもしれません。
だって、ずぅ~っと否定用語で育てられてきたし、周りには、否定用語が溢れているからです。

では、最後に問題を出して終えていきます。
『頑固な人』を肯定的に言い換えると、どのような表現になると思いますか?

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